2014年 02月 27日
愛は静けさの中に
1986年の作品。
聾唖の女性と聾唖学校教師の愛の物語。
この作品でマーリー・マトリンはアカデミー主演女優賞を受賞。
ウィリアム・ハートもアカデミー主演男優賞候補に。
この作品の優れたところは
ウィリアム・ハート扮する教師が偏見をもつことなく
相手を一人の人間としてすんなり認め、理解しようとするという事かもしれません。
人間は誰でも皆同じ、ということはありえません。
環境も考え方も思考や趣味や好みだって皆それぞれ違うはずです。
それが当たり前なんですよね。
けれど、愚かな人達は自分と少しでも違う相手に対して
馬鹿にしたり、その相手の人格を彼らの狭い価値観からなる物差しで
勝手な憶測で決めつけたりする。
性差別・老人差別・人種偏見等全ての差別意識も
こういった無知な人間の中にあるものだと思います。
この映画の中の台詞にもあります。
「バカな人間だけが聾唖者をバカだと思うのさ」
この映画の中で、ヒロインの女性は傷つく事から学び成長していく。
人間は失敗したり痛い目に遭ってみないと
本当の意味での大人にはなれないものだと思います。
自分が傷つくことで
人の痛みをわかる、という意味です。
この主人公の教師は、彼女を傷つけた事を後に謝るのですが
こういった事こそがとても大切なのではないでしょうか?
私の友人が言った言葉が胸に残っています。
「人は皆違っていいんだよね」
お互いの違いを認め合い、知ろうとする・理解しようとする事が
何よりも大切な事なのに
傲慢でわがままな人間は支配したがったり自分の価値観を押しつけたり
相手を一方的に否定・批判し
自分の思うように相手を操ろうとする。
人を傷つけている事に気付かない。
この彼女もまた同じように無知な人間に傷つけられてきた一人なのですが
それを乗り越えていく中で
人間としての成長も遂げるのです。
成長できる人間だけが人としてのキャリアを育む事ができると
私は思っています。
マーリー・マトリンは
女優としての映画・ドラマのキャリアも素晴らしく
私生活でも警察官と結婚し、
4人の子供がいらっしゃるそうです。
ちなみにウィリアム・ハートとも以前同棲していたそうです
とても綺麗なマーリー・マトリン、
ウィリアム・ハートも若くて誠実な役柄がぴったりでした。
若さってやっぱり宝物なのですね